クレマチスを種から増やしたいけれど、クレマチス 増やし方 種と検索しても情報がばらばらで、種の発芽率や管理のやり方が分かりにくいと感じてはいませんか?
実際、クレマチスは種まきが難しいとされ、発芽までに数カ月から1年以上かかる種類もあり、途中であきらめてしまうケースも少なくありません。
この記事では、種まきの前に準備する物の確認から始め、ふわふわな土づくりや適した時期の選び方、冷蔵庫を使った低温処理の考え方、そして地播きやZIP播法など複数の播種方法を分かりやすく整理します
さらに、代表的な種類ごとのおおよそのスケジュールや、実生苗を開花までの流れに沿って育てるポイントもまとめるので、長期戦になりがちな実生クレマチス栽培の全体像をつかみやすくなります。
クレマチスの種まきは一見ハードルが高く見えますが、土と水分管理、時期に合ったやり方を押さえれば、じっくり待つことで結果につながりやすくなります。
種まきが難しいと感じて一歩踏み出せない方も、この記事を参考に、無理のない方法からチャレンジしてみてください。
種まきの準備する物と具体的な手順を理解できる
ZIP播法など複数の播種方法の違いを把握できる
実生株を開花まで育てる年間管理の流れが分かる
クレマチスの増やし方種の基礎知識

- 準備する物と土の選び方
- 種の発芽率を上げる基本ポイント
- 種まきが難しいと感じる理由
- 種類ごとの適した時期の目安
- 冷蔵庫を使った休眠打破の目安
準備する物と土の選び方
クレマチスを種から増やす場合、最初に準備する物を整理しておくと作業がスムーズになります。基本的には、以下のような道具があると扱いやすいです。
- 播種用の浅鉢やポリポット、育苗トレー
- 底穴のある受け皿や、底面給水用のトレー
- ラベルと油性ペン(採種日や品種名の記録用)
- 霧吹き、ジョウロ(細かいハス口付きが理想)
- チュピ(ピンセット)やスプーン(種子の扱い用)
次に土ですが、クレマチスの種は過湿と乾燥のどちらにも弱いため、水はけと保水性のバランスが取れた用土が適しています。実生向けの基本として、赤玉土小粒や鹿沼土、バーミキュライト、川砂などをブレンドしたものがよく使われています。
例えば、次のような配合は扱いやすい例です(体積比):
| 用土の種類 | 役割のイメージ | 配合の目安 |
|---|---|---|
| 赤玉土小粒 | ベース、通気性 | 4 |
| 鹿沼土 | 酸性寄り、水はけ | 3 |
| 腐葉土 | 有機質、保水性 | 3 |
これに加え、地播床の下層に粗めの鹿沼土や軽石を0.5〜1cm敷いて排水性を高める方法もよく用いられます。
触ったときに指先でほぐれる、ややふわふわとした質感の土を目指すと、根が伸びやすくなります。逆に、粘土質でぎゅっと締まる土や未熟な堆肥が多すぎる配合は、根腐れやカビの原因になりやすいので避けた方が無難です。
種の発芽率を上げる基本ポイント
クレマチスの種の発芽率を上げるには、種の状態、播種方法、温度・水分管理の3点を整えることが大切です。
まず、完熟した充実種子を選ぶことが前提になります。種子の殻がしっかりしていて、軽すぎないものほど発芽しやすいとされています。
続いて播種方法です。代表的な方法は以下の通りです。
- 地播法:鉢や苗箱に直接播いて2〜3年管理する
- ZIP播法:湿らせた用土やバーミキュライトと種をジッパー付き袋に入れて管理する
- 通常のポットまき:小鉢に数粒ずつ播いて発芽を待つ
どの方法でも、種が乾燥しすぎないことと、腐らせないことのバランスが鍵になります。表面が乾ききる前に水を補う一方で、常に水が溜まった状態にはしないようにします。
温度は多くの品種で15〜20℃前後が発芽適温とされていますが、クレマチスは休眠が深く、交配後0.5〜1.5年かけて発芽するケースもあると報告されています。
そのため、短期間で結果を求めすぎず、ラベル管理をしながらじっくり待てる環境を整えることが、結果として発芽率の向上につながります。
種まきが難しいと感じる理由
クレマチスの種まきが難しいと感じられやすい理由はいくつかあります。
1つ目は、発芽までの期間が長いことです。実生レポートや専門会の資料では、大輪系の品種で発芽まで10〜15カ月、場合によってはそれ以上かかる例もあるとされています。
一般的な草花の感覚で「数週間で発芽するはず」と考えていると、芽が見えない期間が長く、不安になりやすくなります。
2つ目は、発芽が不揃いなことです。同じ鉢の中で、数カ月〜1年単位で時間差発芽することがあり、途中で土をひっくり返してしまうと、まだ眠っていた種を失うことになります。
3つ目は、休眠打破の条件が品種や採種条件によって変わりやすい点です。自然に四季を経験させてゆっくり休眠打破する方法もあれば、温度と水分をコントロールして休眠打破を早める方法もありますが、どれもやや専門的な知識が必要になります。
これらの背景から、クレマチスの種まきは「手間がかかる」「失敗しやすい」と感じられがちです。ただし、ポイントを押さえてラベル管理と水分管理を丁寧に行えば、難易度は下げられます。
種類ごとの適した時期の目安
クレマチスは種類によって生育リズムが微妙に異なり、種まきの最適な時期も少しずつ変わります。実際には「採種後あまり時間をおかずに播く」考え方が基本とされており、トリマキ(取りまき)が推奨されることが多いです。
おおまかな目安として、以下のようなスケジュールをイメージすると整理しやすくなります。
| クレマチスの系統例 | 花期の目安 | 採種〜播種の時期 | 発芽時期の目安 |
|---|---|---|---|
| 大輪系・早咲き | 5〜6月 | 夏〜初秋に採種し8〜11月に播種 | 翌春〜翌々春 |
| ビチセラ系・原種系 | 6〜9月 | 秋に採種しそのまま秋〜初冬に播種 | 翌春〜翌秋 |
| 壺型・テキセンシス系 | 6〜9月 | 秋に採種後すぐ播種またはZIP播 | 翌春以降順次 |
地播法では、採種後すぐに地播床へまき、2〜3年間底面給水を続けながら発芽と生育を待つ方法が紹介されています。
一方、ZIP播法では、種が採れた秋〜初冬(8〜11月)に袋播きし、場合によっては当年中に発根・発芽が始まり、遅いものは翌春以降に動き出すと説明されています。
品種ごとの細かな違いはありますが、「採種したシーズンのうちに播いて、1〜2回の冬と夏を経験させると発芽しやすい」という流れを押さえておくと計画を立てやすくなります。
冷蔵庫を使った休眠打破の目安
一部のクレマチスでは、冷蔵庫を使った低温処理で休眠打破を試みる方法が紹介されています。一般的な休眠種子の取り扱いとして、採種後に高温期を一定期間経験させ、その後冷蔵庫内で60〜90日程度の低温を与えることで発芽を促す方法が知られています。
クレマチスでも、例えば次のような流れが一つの目安になります。
- 採種後、軽く湿らせた状態で常温(20℃前後)に数週間置く
- 湿り気を保ったまま冷蔵庫(4〜5℃程度)に2〜8週間程度入れる
- その後、再び15〜20℃程度の環境で発芽を待つ
ただし、冷蔵庫での処理は、自然の四季の流れを模倣する一つの方法であり、必ずしも発芽率が大きく向上するとは限らないという指摘もあります。
また、温度・湿度管理が不十分なまま長期間冷蔵庫に入れると、カビの発生や種子の傷みにつながるため、透明の袋や容器に入れて状態をこまめに確認することが欠かせません。
冷蔵庫の低温処理は、あくまで選択肢の一つとして、自然発芽を基本としつつ補助的に取り入れるのが現実的と考えられます。
クレマチスの増やし方種の実践手順

- ふわふわの用土を作るやり方
- 底面給水に合うZIP播法の手順
- 実生から開花までの流れ解説
- 管理時期ごとの注意ポイント
- クレマチスの増やし方種のまとめ
ふわふわの用土を作るやり方
クレマチスの実生では、根がスムーズに伸びるふわふわの用土づくりが発芽後の生育を左右します。
ポイントは、粒の大きさをそろえつつ、粗い素材を適度に混ぜることで、空気を含んだ軽い構造にすることです。赤玉土小粒や鹿沼土をふるいにかけて細かすぎる粉を取り除き、バーミキュライトや川砂を加えると、保水しながらも過湿になりにくい用土になります。
具体的には、以下のような手順が参考になります。
- 赤玉土小粒と鹿沼土をふるいにかけ、極端に細かい粉を除く
- 腐葉土やピートモスを少量加え、有機質を補う
- バーミキュライトや川砂を加え、排水性とふわふわ感を調整する
- よく混ぜ、水を加えて軽く握りこみ、開いたときにほろっと崩れる状態を確認する
握って固まり、指で押しても崩れないような締まった土は、クレマチスの細い根には負担になりやすいので、軽く崩れる質感になるまで調整します。
この用土を地播床やポットに入れるときは、ギュッと押し固めず、軽くトントンと落として自然に馴染ませるくらいに留めると、よりふわふわ感を保ちやすくなります。
底面給水に合うZIP播法の手順
ZIP播法は、ジッパー付きの袋と少量の用土やバーミキュライトを使う播種方法で、限られたスペースで多くの種を管理しやすい点が特徴です。
クレマチスの増やし方の一つとしてZIP播法を採用する場合、おおまかな手順は次の通りです。
- ジッパー付き袋に、湿らせたバーミキュライトや細粒の用土を薄く入れる
- 綿毛や果房から取り出した種を、重ならないよう並べて軽く埋める
- 袋の口を閉じ、ラベルで品種名や採種日、ZIP播きした日を明記する
- 15〜20℃前後の明るい日陰に置き、7〜10日に一度程度、袋の内部を観察する
ZIP播法は、袋の中で発根から発芽までの変化を観察しやすく、乾燥のリスクが少ないのが利点です。その一方で、内部が高温になり過ぎたり、過湿でカビが生えたりするリスクもあるため、直射日光を避け、袋の表面に水滴がびっしり付くようであれば、口を少し開けて湿度を調整します。
発根や発芽が確認できたら、苗が小さいうちにポット上げ(鉢上げ)します。根が長く伸びすぎる前に移植することで、傷みを減らすことができます。
地播法や鉢まきと比べて、ZIP播法は管理の省力化や成功率の高さが期待されるため、初めて実生に挑戦する際の選択肢として検討する価値があります。
実生から開花までの流れ解説
クレマチスを種から育てる場合、開花までの流れをあらかじめイメージしておくと、長期的な管理のモチベーション維持につながります。
専門会の資料では、大輪系クレマチスの実生で、発芽まで10〜15カ月、開花まではさらに数年を要するケースが紹介されています。
また、実際の栽培記録では、種まきから約2年8カ月で初開花した例や、3年9カ月かけて開花した例などが報告されており、個体差も大きいことがわかります。
おおよその開花までの流れを年ごとに整理すると、次のようになります。
- 播種〜1年目:発芽待ちと幼苗の育成期
- 地播法やZIP播法で発芽を待ち、芽が出たら小ポットへ鉢上げ
- 日当たりと水やりを調整しながら、根をしっかり育てる
- 2年目:つるが伸び、本格的な栄養成長期
- ツルが伸び始め、支柱やフェンスに誘引
- 液肥や置き肥を適宜与え、株を充実させる
- 3年目以降:品種と個体によって開花開始
- 早いものは3年目前後から蕾を付け始める
- さらに数年かけて花形が安定し、本来の花姿になっていく
実生株は親株と花色や形が異なることも多く、開花した花を観察しながら、気に入った株を選抜する楽しみもあります。長いスパンでの栽培になるため、ラベル管理や栽培記録を残しておくと、開花後に系統や育て方を振り返りやすくなります。
管理時期ごとの注意ポイント
クレマチスの実生株を健康に育てるには、時期ごとの管理ポイントを押さえておくことが大切です。
春〜初夏:新芽の伸長と肥培
春に新芽が動き始めたら、少しずつ日光に慣らしていきます。急に強い日差しに当てると葉焼けを起こすことがあるので、明るい日陰からスタートし、徐々に日なた時間を延ばします。
この時期は根もよく伸びるため、緩効性肥料や薄めの液肥を与えて、生育をサポートします
真夏:高温と乾燥への配慮
夏は高温と乾燥で株が弱りやすい時期です。鉢植えでは、鉢土が高温になりすぎないよう、半日陰に移動したり、鉢の外側を覆うなどの工夫が有効です。水やりは朝か夕方の涼しい時間帯に行い、極端な過湿とカラカラの状態を避けるようにします。
秋:成長の仕上げと植え替え準備
秋は株を太らせるのに適した時期であり、翌年の開花を左右します。必要に応じて一回り大きな鉢に植え替え、古い根を整理しつつ、新しい用土で根の活動を促します。
冬:休眠期の保護
多くのクレマチスは地上部が枯れたり、地際で休眠状態になります。凍結が厳しい地域では、鉢を軒下に移動したり、防寒材で鉢を保護するなどして、根を守る工夫が有効です。地上部がなくなっても、根が生きていれば春に新芽が出るので、土だけに見えてもすぐに処分しないことが大切です。
このように、季節ごとに管理のポイントを少しずつ変えることで、実生株を安定して開花まで導きやすくなります。
クレマチスの増やし方種のまとめ
- クレマチスの増やし方種からは長期戦で発芽まで1年以上かかることもある
- 播種前に準備する物とラベル管理を整え記録を残しながら進める
- 水はけと保水性のバランスが良いふわふわの土づくりが発根の土台になる
- 地播法やZIP播法など複数の播種方法から自分に合うやり方を選ぶ
- 採種から播種までの時期をずらさずトリマキを意識すると発芽しやすい
- 種の発芽率を上げるには乾燥させずに過湿も避ける水分管理が鍵となる
- 冷蔵庫での低温処理は補助的手段でこまめな状態チェックが必要になる
- 種類によって発芽や開花までの流れが異なる点を踏まえて計画を立てる
- ZIP播法では限られたスペースで多くの種を観察しながら管理できる
- 発芽後は小さな苗を早めに鉢上げし根が詰まり過ぎないように育てる
- 春から秋は日当たりと肥料を調整しながらツルと根をしっかり育てる
- 真夏と真冬は高温や凍結から根を守る対策を行いストレスを減らす
- 実生株の開花まで数年かかるため焦らずに株の充実を優先して育てる
- 開花した花は親株と違う場合も多くお気に入りの株を選ぶ楽しみがある
- クレマチスの増やし方種からは手間も時間もかかるが唯一無二の花に出会える育て方になる



